法律上の遺言とは、民法に規定された形式に従って作成された文書のことをいいます。法に規定された形式に従って作成された遺言は、遺言者が死亡すると同時に効力が発生し、財産権が移転するなど、一定の法律上の効果が発生します。
遺言がない場合は、内縁の妻や夫はもちろん、たとえ親族であっても嫁や叔父・叔母などは遺産を受継ぐことができませんので、もし、内縁の妻や長男の嫁、叔父・叔母などに遺産を残したいのであれば、これらの者を受遺者とする遺言書を作成する必要があります。
・14歳以下の者(法律上有効な遺言作成をすることができません)
・物事を理解する能力がないもの
※成年被後見人は、遺言作成をすることが出来ません。
ただし、一時的に能力が回復しているときは次の要件を満たすことで遺言をすることが出来ます。
①医師2人以上の立会いのもと、法律で定められた形式に従い文書を作成すること
②作成した文書に、立ち会った医師が『遺言書作成時には能力が回復していた』ことを書き加え、署名・押印すること
・遺産の処分について遺言者の意思を反映することができる
※遺言がない場合、民法が定める法定相続に従って相続することになります。
・遺族の負担を軽減することができる
※遺言がない場合、相続人全員が共同して遺産分割協議書を作成する必要が
あり、相続人全員が参加していなかった場合は、その分割協議は無効とな
りますので作成が困難になる場合があります。
・家族や親族間の争いを避けることができます
※遺産相続を巡って骨肉の争いとなるケースが増えてきています。
①夫婦間に子供がいない場合
子供がいない夫婦の一方が亡くなると、残された配偶者の他に親や兄弟姉妹が法定相続人となる場合がよくあります。
そのため、配偶者が故人の財産を処分するときに、他の相続人の承諾が必要となるため、手続きに時間がかかります。
また、相続分を請求され、その支払いのために住んでいた家を失うこともあります。
このような場合に備えて、配偶者に「全財産を相続させる」という遺言を残しておくとよいでしょう。
※亡くなった配偶者の親が相続人の場合には遺留分があります。
②相続人以外の人に財産を分与したい場合
法定相続人以外(内縁の妻や長男の嫁、叔父・叔母など)に財産を残したい場合は、
遺言によって財産を遺贈するか、死因贈与契約を締結する必要があります。
③事業の承継をさせたい場合
事業や会社の継続のために、承継者である相続人に特定の財産(工場、 事業所など)を相続させたい場合、
遺言がないとスムーズな相続手続きができず、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
④不動産や未公開株など、分割が難しい財産が大半を占める場合
不動産のように分割しにくい財産の場合、遺言により遺産分割の方式を指定しておくことで、
相続手続きをスムーズに行うことができます。(同居していた親族が住むところに困らないようにすることも必要です)
遺言がない場合は、債権者への清算の後、残った財産は国庫に帰属することになります。
遺産を残したい方がいる場合は、遺言書を作成する必要があります。
なお法定相続人が全くいない場合でも、特別縁故者の制度(民九五八条の三)があります。この制度は被相続人と
特別の縁故関係にあった者には財産を与えることが出来るというものです。この特別の縁故とは、被相続人と生計
を同じくしていた者や被相続人の療養看護に務めていた者、あるいは内縁の配偶者他等が該当すると言われています。
この特別縁故の申し立て期間は相続人捜索の公告期間終了後の3ヶ月しかありませんので、期限に気を付けておく
必要があります。
遺言者が遺言書を作成後、心境の変化などにより、遺言の取り消しを行いたい場合には、遺言者は誰の同意もなく、
いつでも自由に遺言書の内容を変更したり、取り消したりすることができます。
※民法に規定された形式に従って作成する必要があります。
遺言書が複数通存在する場合で、古い遺言書と新しい遺言書に相反するような内容がある場合は、公正証書や自筆証書
の形態に関係なく日付の一番新しいものが有効となります。したがってこのケースは新しい遺言書によって古い遺言書
が取り消された(撤回された)という事になります。
自筆証書遺言・秘密証書遺言の場合は、自ら遺言書を破ったり、消却することで遺言の全部を取り消すことができます。
※公正証書遺言の場合には、原本が公証人役場に保管されていますので、手元の正本や謄本を破棄しても、
遺言を撤回したことにはなりませんので注意が必要です。
訂正の場合は、訂正する個所を横棒線で消し、その上下左右の空白部分に訂正後の文言を記入します。
訂正個所に印鑑を押し、欄外あるいは末尾に訂正箇所を指示した文言「~行目、~字削除、~字加入」等を記載し、署名します。
※間違えてしまうと無効になることもあります。
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